背景・目的
池田町森林整備計画において、平成29年度より森林の区分を簡略化し、1小班に対して1つの機能区分という形としました。しかしながら、実際に町内の森林が各機能をどの程度発揮しているか評価しておりません。そこで、「水土保全機能」と「木材生産機能」について、町内北東部の十弗川流域を対象として北海道が作成している森林機能評価基準に基づいて評価を行いました。
評価の概要
水土保全機能
山地斜面および渓畔域(河川から30m以内)について評価したところ、全ての機能について100点満点中95点以上と高い得点となりました。しかしながら、渓畔域においては樹冠がまばらな森林の面積比率が高い事と山地斜面においては若齢の人工林と無立木地の面積比率が高い事が判明しました。そのため、「洪水・渇水緩和機能」と「土砂崩壊防止機能」の点数が「水質保全機能」と「土砂流出防止機能」に比べて低い結果となりました。木材生産機能
流域内の人工林について評価したところ、平均点は5点満点中3.39点となりました。木材生産機能を高めるためには、「高密路網」、「小班面積1ha以上を確保する事」、「風害等に強い森林を仕立てる事」が求められます。森林が有する機能の高度な発揮に向けて
水土保全機能と木材生産機能を高度に発揮させるためには、下記の事項に配慮する必要があります。1. 路網については高密路網にするが、渓畔域に配置する事は回避する
2. 1ha以上の小班面積は確保するが、大規模面積の皆伐、再造林は回避する
3. 風害や病虫獣害に強い森林づくりを目指す
森林が有する機能の高度な発揮に向けて、池田町森林整備計画実行管理推進チームの構成員等と連携して、森林管理手法の提案を行っていきたいと考えております。
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