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教育長のページ 平成29年11月『スマホとの付き合い方』

 11月を迎え、寒さが厳しくなる季節になってきますが、保護者の皆様におかれましては、外から戻った時の手洗い・うがいや、早寝・早起きなど規則正しい生活習慣に気を配りながら、子どもたちの体調管理に十分気を付けていただきたいと思います。

 役場の中庭では、つい先日まで天気のいい日の昼休みに、カトリック幼稚園の子どもたちの元気な声が響いていました。その声を聞くたびに「癒し」を感じていましたが、都市部では、そうした声を騒音と感じる人がいるのか、近所に幼稚園等が建設されることに反対が出ているというニュースを見たことがあります。
 詳しい事情は分からないので、事の是非を申し上げることはできませんが、私としては何とも残念なことだなと感じています。

 さて、私事で恐縮ですが、私は土・日曜日で行事等が入っていない時に、バスや汽車を利用して札幌に行くことがあります。
 そうした時に目にするのが、乗客の多くがスマホをじっと見つめている光景です。私は、いわゆるガラケーなのでスマホの機能はよく分かりませんが、時々、隣の人のスマホの画面が目に入ってくることがあります。ほとんどの人がゲームやメールをしているようです。
 子どもたちの読書離れ・活字離れが言われて久しく、一方でスマホの所持率は急激に伸び、今日では10代の子どもの6割以上が所持しているとの報告もあります。

 スマホと子どもたちの学力に関する興味深い調査結果があります。
 東北大学では、仙台市教育委員会で毎年行われている学力検査に合わせて、学習意欲や生活習慣に関するアンケートを実施し、市立小中学校の児童生徒の約7万人分のデータを7年前から解析し、スマホ使用に関するアンケートも4年程前から取り入れたそうです。

 その調査では、例えば、算数・数学の勉強時間が2時間以上でスマホ使用が4時間以上の場合の正答率55%に対し、勉強時間が30分未満でスマホを全く使用しない場合の正答率は60%、家庭で2時間以上も勉強している子どもが、勉強時間が30分未満という子どもより成績が悪いという結果となったそうです。
 まだ仮説の段階ではあるようですが、テレビを見たりゲームをしている時は、脳の「前頭前野」という部分(物事を考えたり、自分の行動をコントロールする力にとって重要な部分)の血流が下がり働きが低下するということです。

 そのため、使用した後の30分~1時間程度は、前頭前野が十分に働かず、この状態で本を読んでも理解力が低下するということで、スマホを長時間使用すれば、テレビやゲームを長時間視聴した後の脳と同じ状態になり、学習の効果は失われてしまうと考えられているようです。

 情報機器の進歩は、日常生活の幅を広げ豊かにするものではありますが、一方で、子どもたちの心身に与える影響などを十分見極め、家族ぐるみでスマホ等との健全な付き合い方(使用ルール)を考えていくことが急がれる状況になっているのではないかと感じています。

 
 池田町教育委員会
  教育長 加賀 学


 

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池田町教育委員会 教育課 学校教育係
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