今月の表題は固い言葉で申し訳ありませんが、お読みいただければと思います。自己肯定感とは、自分に対する肯定的な評価・意識ということです。
先月の24日に町長が招集する「池田町総合教育会議(教育長、教育委員が出席)」において、自己肯定感の育ちに関して意見交換が行われました。
今年4月に行われた「全国学力・学習状況調査」では、自己肯定感に関する質問(自分には、よいところがあると思いますか)に対して、「当てはまる」と回答した割合は池田町の小学校6年生で33.3%、中学校3年生で43.9%でした。他の全国的な調査では、日本の子どもたちの自己肯定感は45%程度で諸外国と比べて低い状況にあり、また、自分の評価に対して、学年が上がるほど肯定的な回答が減少する傾向にあることが示されています。
自分に対する肯定的な評価は、自信を持って、自らの夢や目標の実現に向けて頑張っていくために必要なものです。
そうした意識の育ちには、朝食を食べることや就寝時刻、家族との会話など日常の家庭生活が影響していることや、地域の大人とのかかわりなども関係しているとの調査結果もあります。
「家庭は教育の原点」と言われ、家庭での教育では、基本的な生活習慣や倫理観などを身に付けることが求められています。また、地域では、地域の大人との触れ合いなどを通して、子どもたちの社会性や規範意識、自主性等の人間性を養うという役割を担っていただくことが必要です。
前述の総合教育会議では、社会の変化に伴い家庭や地域の態様も変容していますが、子どもたちの成長に関して、学校・教職員の負担を増やすのではなく、家庭や地域の教育力をどう高めていくかが重要であるとの意見がありました。
大きな課題ではありますが、来年度から導入するコミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)において議論を深め、子どもたちの成長にとって良好な環境づくりが少しずつでも進めていければと考えています。
池田町教育委員会
教育長 加賀 学
教育長 加賀 学