日に日に朝夕の気温が下がり、秋の深まりとともに冬の訪れが近いことを感じる頃となりました。子どもたちには体調を崩すことなく、元気に学校生活を送ってほしいと思っています。
先日、池田小学校の学習発表会を見てきました。子どもたちの楽器演奏や合唱、劇などに小学校生活での成長を感じるとともに、指導に当たっている教職員の皆さんへの感謝の気持ちを強くしました。
11月に入ってからは、利別小学校、高島小学校の学習発表会があります。
2校の子どもたちの元気な姿を見ることを楽しみにしています。
さて、先日、新聞で「望ましい教育環境の整備方針」案に関する報道がありました。子どもたちが、予測困難な将来をたくましく生き抜いていくために必要な力を身に付けることができるよう、今後の学校・学級のあり方について教育委員会の考えをまとめたものです。
今後、保護者の皆様や地域の方々に説明を行うこととしていますが、基本に据えるのは、児童の減少が進む中、保護者・地域・行政が将来を見据え、これからの社会で求められる力の育成に向けて、責任を持って取り組むということです。
また、望ましい教育環境の整備については、まだ構想段階ではありますが、小学校6年間、中学校3年間と捉えるのではなく、義務教育9年間を見通し一つの学校で小学生・中学生がともに小中一貫して学ぶ「義務教育学校」についても検討したいと考えています。この義務教育学校は、平成28年の法律改正以降、現在では5町村(占冠村、湧別町、白糠町、中標津町、斜里町)で設置されています。
こうした新たな制度の導入は、義務教育6-3制が導入された昭和20年代前半と比べ、子どもたちの身体的発達が2年程度早まっていることや、小学校高学年から自己肯定感や自尊感情について否定的な回答が多くなるという指摘があるほか、学習指導面においても、学校の楽しさや勉強等の好き嫌いについて、小学校4年生から5年生に上がると肯定的な回答をする子どもの割合が下がるなどの実態が背景にあります。
義務教育学校は、これまでの6-3制にとらわれず、9年間の教育課程において4-3-2制などの柔軟な学年段階の区切りを設定することができ、一貫教育の軸となる教科(例えば、ふるさと学、英語など)の設定や学年段階での指導内容の入れ替等も認められています。
今後、望ましい教育環境の整備に向けた検討を進めていくことになりますが、保護者・地域・行政が池田町の子どもたちが義務教育を修了する15歳の時、どのように育っていてほしいか(子ども像)をしっかりと思い描き共有しながら、将来を生きる子どもたちの成長を支えていくことが何よりも大切であると考えています。
教育長 加賀 学