危機管理・リスク管理
* 危機管理・・・危機が発生した場合にその影響を最小限にするとともに、いち早く危機状態から脱出・回復を図ること
* リスク管理・・・想定されるリスクが起こらないように、そのリスクの原因となる事象の防止策を検討し実行すること
5月31日までの臨時休業期間中に各小・中学校とも3日間の登校日を設けましたが、子どもたちが元気な様子で登校する姿があることは、地域にも明るさや活力を与えると実感しています。
各ご家庭におかれましては、新型コロナウイルス感染症対策に向けて、引き続き、子どもたちの健康観察や咳エチケットの徹底(マスクの着用)などのほか、5月上旬に国から示された「新しい生活様式」<①一人ひとりの基本的感染対策 ②日常生活を営む上での基本的生活様式 ③日常生活の各場面別の生活様式 ④働き方の新しいスタイル>にも十分留意いただきたいと思います。
こうした取組を心掛け実践していくことにより、新型コロナウイルス感染症が早期に収束し、そして終息するよう願っています。
昨年10月、東日本大震災の津波により犠牲となった石巻市大川小学校の児童の遺族が市と県に損害賠償を求めた裁判について、「危機管理マニュアルの改訂を指導するなど適切な対応をしていれば被害は防げた」として、市教育委員会や校長等の過失を認定し市と県に賠償を命じた判決が確定しました。
改めて、各学校における事前の防災体制整備の重要性が示されたものです。
今日の新型コロナウイルス感染症に関して、国の有識者による懇談会からは、学校における感染リスクをゼロにするという前提に立つ限り、学校に子どもが通うことは困難であり、このような状態が長期間続けば、子どもの学びの保障や心身の健康問題などに関して深刻な問題が生じると提言されています。
現在、町内の小・中学校では学校における感染リスクを低減するため、様々な活動場面での留意事項等を網羅した「学校再開ガイドライン」を定め取組を行っています。新型コロナウイルス感染症の学校における集団発生報告は、国内外においても稀であり、小児年齢の発生割合、重症割合ともに小さいとされていますが、危機管理・リスク管理の意識を学校内で共有し「備え」をしていくことが大切です。
学校においては、感染リスクはゼロにならないということを受け入れつつ、感染レベルを可能な限り低減させながら学校教育活動を継続していくことが重要であると考えています。
池田町教育委員会
教育長 加賀 学