一年間の教育活動の成果をまとめ、子どもたちは、これから進学・進級の大切な時期を迎えますが、体調に十分気を付けて、三学期も寒さに負けず元気に登校することを願っています。
三学期のスタートに合わせるかのように、池田町出身の西條奈加さんが第164回直木賞を受賞されたという報道がありました。
本町の子どもたちは、読書の時間が短い傾向にあり、この度の受賞をきっかけに読書への関心が高まればと思っています。
保護者の皆様に新型コロナウイルス感染症への対策をお願いしてから1年が経とうとしていますが、未だ収束を見通すことができない現状です。
文部科学省に昨年6月から12月まで報告されている児童生徒の感染者数は、小学校2,217人、中学校1,513人、高等学校2,350人、特別支援学校79人となっています。また、感染経路としては、学校種全体で家庭内感染が54%、学校内感染が16%、感染経路不明21%、さらに、同一の学校において10人以上の感染者が確認された事例は小学校で8件、中学校で7件、高等学校で26件とのことです。
北海道では、2月15日までを集中対策期間として定め、新規感染者数が国のステージⅣ(10万人当たり25人/週)を超えた場合には、国に対して緊急事態宣言の速やかな検討を要請するとしています。
国のステージⅣに相当する新規感染者数を北海道の人口に置き換えてみると一週間で1,327人(一日当たり189人超)となります。
* 十勝管内の人口に置き換えると一週間86人(一日当たり12人超)
こうした未だ予断を許すような現状ではありませんが、家庭や学校における感染症対策への協力を得ながら子どもたちの学びを保障していくことが何よりも大切であると考えています。
教育現場はもとより、社会全体がこれまでにない状況に置かれた令和2年度も、あと2ケ月で終わり、令和3年度からは、今後5年間の本町の教育の方向性を示す「第5次池田町教育基本計画」がスタートします。
義務教育修了時(15歳)の目指す子ども像として、「学ぶ意欲を持ち、夢や目標の実現に向けて努力する子ども(進取)」、「ふるさとへの愛着と誇りを持ち、優しい気持ちで、ともに支え合いながら生きる子ども(ふるさと・共生)」を掲げ、その実現に向けた施策を推進することとしています。
子どもたちの成長を支えていくためには、学校・家庭・地域・行政が協働しながら取組を進めていくことが肝要です。
現在、「第5次池田町教育基本計画(案)」に対するパブリックコメントを実施しておりますので、是非、内容をご一読いただき、ご意見をお寄せいただければ幸いです。
令和3年度から通常どおりの教育活動が行われ、目標の実現に向けた取組が着実に進むことを願っています。
池田町教育委員会
教育長 加賀 学